データはある、だがどうやって価値を出すのか?ーー解は ”クイックウィン” いかなる組織においても変革は簡単ではない。12 万 4000 人の大所帯となるとなおさらだ。だが変革なしに生き残れないーーそんな思いで富士通は 2020 年、全社 DX プロジェクトに乗り出した。題して「フジトラ」。fujitsu Transformation の略だ。 フジトラはさまざまなプログラムを含む壮大な経営プロジェクトで、その中には onefujitsu プログラムがある。これを紐解くと、 onedata としてデータ環境の標準化、 oneerp + として全世界で erp の標準化、 Onecrm として全世界で crm の標準化などが含まれている。 目指すのは、データドリブン経営と業務効率化。データドリブンな組織になることで事業変革に即応できる未来予測型経営を実現する。業務効率化の先にあるのは高付加価値業務へのシフトだ。 DAC はフジトラが始動した翌年に立ち上がった。ミッションは、グローバル標準化戦略の下で全社データドリブン経営を推進すること。ceo 室に属し、データ活用環境整備、各組織の dx 推進といったデータ活用の取り組みに加え、組織横断のデータコミュニティの創出、全社を巻き込むような施策の展開なども担っている。 立ち上げ当初から試行錯誤の連続だった。「暗中模索の状態で失敗もたくさんあった。その中から小さな成功を重ねてきた」と池田氏は明かす。取り組みの甲斐あって、データの活用は進んでいる。 2023 年 3 月と比較すると、 Onedata の利用者は 2 万 7000 人から 8 万 4000 人に、利用部門数は 140 部門から 380 部門に、ダッシュボードの数は 250 から 680 に増えた。 […]Read More