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Intelligence Artificielle

「銀のさら」 ai 盛り付けアプリ「 mibae 」が変えた教育と現場力

「怒らない経営」が支える教育文化の土台 コロナ禍の中で宅配すしは急速に市場を拡大した。しかしその一方で深刻な人手不足や人材不足に悩まされ、人材育成が重要な課題となっている。 宅配すしチェーン「銀のさら」を傘下に持つライドオンエクスプレスホールディングスは 1998 年に「銀のさら」の前身、宅配すし「寿司衛門」を岐阜市にオープンその後、 2000 年には業態名を「銀のさら」に変更、全国展開した。現在店舗数は全国に 367 店舗 (うち直営店は 101 店舗) を展開しているが、急拡大したことにより、店舗間の指導者格差、人材格差が大きな課題となっていた。 ランドオンエクスプレスの情報システム部プリンシパル兼エグゼクティブマネージャーの竹山覚氏は次のように語る。 「私たちはお寿司の業態なので、少しでもおいしい状態でお客様にお届けしようと創業以来切磋琢磨してきました。しかし店舗数なども増えていく中で、従業員にどう教育していくのか、大きな課題として浮上してきました。店舗数が増え一人の人が採点するのではなく、複数の人が採点するようになると、採点する側の見方によって評価がぶれてしまう。それが結果として店舗間でのクオリティーの差となって出てしまいます。これをなんとか均一化していきたいと思っていたわけです」 全国均一な評価基準とは何か。それをどうナショナルチェーンで展開していくのか。まさに試行錯誤の連続だったという。 「当時はまだ Ai なんてほとんど知られていませんでしたから、どうしていいのかわからなかった。 2003 年ぐらいから匠甲子園と称して全国のお店の人たちにお寿司をつくってもらって、その写真を送ってもらい、事前に本部で予選会のようなことをやって、そこから選ばれた人たちで全国大会をやっています。楽しく競い合ってもらいたいという思いです」 (竹山氏 竹山氏 竹山氏 楽しさにこだわっているのは代表の経営哲学に基づいている。 「私たちの代表の江見郎は『怒らない経営』を経営哲学に掲げております。ビジネスは多くの企業と競争しなければならない。そのためには感覚でやるのではなく、ロジカルに戦っていかなければ勝てない。怒りという一時の感情をぶつけても何も変わらない。何がいけないのかを指摘してあげる。怒られるよりも良いところをほめ、いけないところがあるのであれば、ロジカルに指摘してあげた方が効率もいいという発想をもっているわけです。どうすれば伸びてくれるのか、ということを考えるであれば、単に指摘するのではなく、遊びの要素も取り入れて楽しんで理解してもらいたいというところからこうした取り組みを進めているのです」 (竹山氏 竹山氏 こうした発想をもとに動き出したのが教育チームだ。もともと研修チームとして、主に加盟企業や新入社員にお寿司の技術を教えることからスタート。店舗のマニュアル作りなども手掛けていた。 当初は社員 3 人、外部の講師 3 人でスタートしたが、現在は直営担当6人、フランチャイズ担当 5 の計 11 人程度。こうした教育チームに加えシステム開発部が参加し、このチームが 2017 年ごろからスマホを使って全国均一に指導できるよう教育システムの構築に動き出したが、そこから 7 ~ 8 年近くかけて開発がすすめられていったという。しかしこの間さまざまな試行錯誤があったという。 「最初は ai を使ってというよりも、スマホのカメラの機能やゲーム機能などを使って楽しく学ぶことはできないかという発想でこのプロジェクトを進めていましたが、その後すぐ ai を導入してはどうかという話になりました」 (同 同 同 その後コロナなどの影響で一時とん挫したこともあったが 2021 年ごろから再び開発は日の目を見ることになる。 […]Read More